11月末から年末にかけてお歳暮のシーズンがやってきますね。贈ったことはあるけれど、もらった場合はどうするの?お礼は電話やメールでもいいの?お返しはするもの?…と不安にならないよう、きょうはお歳暮に関するマナーを確認していきましょう。
目次
お歳暮には感謝の気持ちを込めて
お歳暮のはじまりには諸説あります。お正月にご先祖の霊をお迎えするためのお供えものを本家に届けるという習慣が、お世話になった人への贈りものへと変化したものだという説や、商人が年末にお得意さまに贈りものを持参してまわる「歳暮回り」からお歳暮になったという説などがあります。
お歳暮は、お世話になった方に感謝の心や、これからもよろしくお願いしますという気持ちを込めて贈るものです。ちなみに、お中元を贈ったからお歳暮も贈らなくては…といった決まりはありません。どちらか一方でも構わないものですが、年にいちどだけ贈るならお歳暮にするのがベターです。
お歳暮をもらったらお礼状を送るのがマナー
お礼状を送るタイミング
お歳暮をいただいたら、必ずお礼を伝えるようにしましょう。親しい仲であれば電話やメールでも大丈夫ですが、お礼状を出すのが正式なマナーです。お礼状を出すタイミングは、お歳暮をいただいた当日から3日以内に出すようにすると丁寧な印象が高まります。
書式
お礼状はある程度決まった書式があるので、それにそって書くとよいでしょう。全体の流れとしては、
- 頭語(拝啓・謹啓など)
- 季節のあいさつ
- お礼の気持ち
- 家族がいる場合は、家族も喜んでいることを伝える
- 今後のお付きあいをお願いすることば
- 相手を気づかうことば
- 結語(敬具・敬白など)
が一般的です。送る月によって季節のあいさつが変わってくるので、書く前にインターネットなどで調べてみてくださいね。
形式
年賀状の時期と近いですが、お歳暮のお礼状は年賀状とは別に出すようにしましょう。年賀状についでにお礼を書くのは失礼に当たります。
また、年末は何かと忙しく、パパ宛てのお歳暮のお礼状をママが代筆することもあると思います。そんなときは、ママがパパの言葉で代筆したらパパの名前の左横に小さく「代」を、ママの言葉で書いてパパの名前で出すなら「内」を書くのが作法です。
お歳暮のお返しについて
基本的にお返しは不要
お歳暮はお世話になっている方への感謝の気持ちを表すものであり、お祝いではないので、基本的にお返しは必要ありません。とくに、目下の立場からお世話になった目上の方に贈った場合はお返しをしないのが普通です。
同僚や友人などの場合は、同程度の品物をお返しすると好印象でしょう。お返しを「お年賀」として贈るのであれば、年明け1月7日まで大丈夫です。その場合、お歳暮をもらったお礼状を先に送り、「別便で心ばかりの品をお送りしました」とひとこと添えることを忘れずに。
今後のやり取りを辞退したい場合
いただいたものよりはるかに高価な品物を贈ると「今後お歳暮は贈らないでください」という意味になります。また、のし紙を「お歳暮」や「お年賀」ではなく、いちど限りのやり取りを意味する「お礼」や「感謝」などにして、「今後はお気づかいなさいませんように」とひとこと添えて辞退する方法もあります。
おわりに
日本の伝統的な風習であるお歳暮。感謝の心を相手に伝えながら、気持ちよく新年を迎えるためにも、マナーをしっかり身に着けておきたいですね。